■人気番組の裏に秘められた人間模様
1950年代後半、アメリカ全土を衝撃の渦に叩き込んだ実話の映画化。1956年、アメリカ中が熱狂し、社会現象にまでなっていたテレビのクイズ番組“21(トゥエンティ・ワン)”。コロンビア大学の講師チャールズ・ヴァン・ドーレンは、そんなクイズ番組が生んだ最大のスターだった。彼は“21”で無敵を誇ったハービー・ステンペルを打ち破った名門出の若くハンサムなクイズ王として、タイムやライフの表紙を飾り、一躍TV界の人気者となってゆく……。しかし、その裏には、高視聴率を獲得するための不正が行われていたのだ。やがて立法管理委員会が調査に乗り出し、ついに聴聞会が開かれる―――。日本でもねつ造されたドキュメンタリー番組や報道番組などがときどき問題になるが、最近では「ああ、またか」というぐらいの思いしかわいてこない。ましてやクイズ番組ともなると、現代の視聴者は、最初から半分は疑って見てるだろう。しかし、この時代は違った。解答者も番組も、視聴者もは真実だと信じていたのだ。数十年前の出来事ではあるが、いつの世もメディアは必ずしも真実ばかりを伝えているわけではないことを、改めて警告する作品である。
ジャンル:ドラマ
製作国:アメリカ
製作年:1994年
初公開日:1995年3月25日
上映時間:132分
出演: ジョン・タトゥーロ, ロブ・モロー, レイフ・ファインズ, デイヴィッド・ペイマー, ポール・スコフィールド
監督: ロバート・レッドフォード
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