■1993年の低予算メキシコ映画
メキシコの小さな村を舞台に、脱獄囚の復讐劇に巻き込まれたマリアッチ(流しの歌手)の顛末をパワフルに描いたインディーズ・ムービー。7000ドルという低予算で製作されたものだが、結局コロムビアによって全米配給され、一躍、新鋭R・ロドリゲスの名を世界に知らしめた。主演がアントニオ・バンデラスに替わり、本作の十倍の製作費で作られた続編が「デスペラード」。1993年のベルリン映画祭でパノラマ部門で上映されたこの作品はメイド・イン・メキシコのアクション映画。総製作費なんと$7000(約80万円!)、プログラムにはロウ・バジェットではなく、ノー・バジェットと書かれていた。監督のロベルト・ロドリゲスはメキシコ生まれの24歳(公開当時)、「金はなくても、アイデアと気力さえあれば、面白いものは出来る!」と力ずくで映画を完成させた。役者は素人、ワンカット、ワンテイク、撮り直しなし、監督は製作、脚本、撮影、編集、音楽監督、スチール写真をも担当。製作資金は月に$3000の新薬の被験者(早い話が実験台)のバイトをして稼いだという。歌あり、殺しあり、ラブストーリーありのパワフルな快作で、最後に『マッドマックス』になってしまうあたり、映画ファンにはたまらないであろう作品である。
ジャンル:アクション
製作国:アメリカ
製作年:1992年
初公開日:1994年2月24日
出演: カルロス・ガラルド, コンスエロ・ゴメス, ヤイミ・デ・オヨス, ピーター・マルカルド, レイノル・マーティネス
監督: ロバート・ロドリゲス
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