TVアニメ『電脳コイル』

■電脳世界と混ざり合う未来の世界


磯光雄が原作・脚本・監督を手がけたオリジナルテレビアニメ。インターネット技術が発展した近未来の世界で、ウェアラブルコンピューター“電脳メガネ”を持った子供たちの姿を描く。2007年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞および第7回東京アニメアワード・テレビ部門優秀賞受賞作品。夏休みを前に、金沢から大黒市へ引っ越してきた小此木優子。電脳メガネのインフラが国内第2位を誇るその町では、電脳に関する事件や事故が続発し、さらに小学生の間では怪しげな電脳アイテムを使った遊びが流行っていた。引っ越し当日から奇妙な事件に遭遇した優子は、わけもわからないまま祖母の組織するコイル電脳探偵局に入会することに。軽い気持ちで参加した探偵活動であったが、1つの都市伝説に関わったことから事態は思わぬ展開を迎える。子供たちを連れ去るという電脳世界の妖怪・ミチコさんの正体とは。そして、優子と同じ日に転校してきたもう1人のユウコ・天沢勇子の真の目的とは……。

本作はアニメから小説化したくらい珍しいもので、その質の高さから反響が大きかったと思います。物語の世界は未来。子どもたちの間でウェアラブルコンピューター「電脳メガネ」が流行っています。電脳ペットもいて、電脳メガネをかければ見て触ることもできる。効果があるのは子どもだけです。そしてデーターが壊れるとペットも壊れてしまいます。特に、デンスケという電脳ペットの犬と主人公の関係が好きですね。コミュニケーションもとれるし、本当のペットみたいです。主人公は電脳メガネのバーチャル世界に引き込まれ、いろんな事件に巻き込まれていきます。メガネを外せばいいのに誰も外すことなく、バーチャルに飲み込まれていく。バーチャルなのかリアルなのかわからなくなっていく混沌とした世界観が好きで、いい大人ながら夢中になり毎週見てました。通常世界とは別の世界が存在する考えは、とにかく見ている側が想像力を膨らましながら見ることができるので面白いのだと思います。インスピレーションを掻き立てられたり、いろいろと考えさせられる部分もあったりして…。おそらくこの年に放送されたTVアニメでは間違いなくトップクラスの完成度の作品。絵柄が独特のタッチなので好き嫌いはわかれますが本当に世界観を完璧なほど描いているのには驚きです。

スタッフ

原作・監督:磯 光雄

アニメーションキャラクター:本田 雄

作画チーフ:井上俊之・本田 雄

美術監督:合六 弘(小倉工房)

色彩設定:中内照美

撮影監督:大庭直之

音楽:斉藤恒芳

アニメーション制作:マッドハウス

製作:電脳コイル製作委員会 他


キャスト

ヤサコ:折笠富美子

イサコ:桑島法子

京子:矢島晶子

ハラケン:朴王路美

フミエ:小島幸子

ダイチ:斉藤梨絵

メガばあ:鈴木れい子

オバちゃん:野田順子

猫目:遊佐浩二

アキラ:小林由美子

デンパ:梅田貴公美

ガチャギリ:山口眞弓

ナメッチ:沼田祐介 





0コメント

  • 1000 / 1000