南無ロックンロール二十一部経/古川 日出男 (著)

199X年、猛毒ガスを手にした一人の男が地下鉄に乗り込んだ。男の胸には抹殺せよとの教義がある。座席に座り周囲を窺う男。その時、隣の乗客のヘッドフォンからロックンロールが漏れてきた―。要塞化した東京に念仏としてのロックンロールが鳴り響く。あのカルト教団事件と3・11後の世界との断絶。失われたものは何か? 浄土はあるか? 希代の物語が現代に問う、圧倒的スケールの狂気の聖典。古川日出男は言葉でビートを刻んでる。豊饒にして過剰、過激。破格のスケールで描かれる怒涛の1000枚。想執筆10年。デビュー15周年記念に描いた最高に輪廻転生(ロックンロール)な作品。


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