愛に乱暴/吉田 修一(著)

これは私の、私たちの愛のはずだった――。夫の不実を疑い、姑の視線に耐えられなくなった時、桃子は誰にも言えぬ密かな衝動を行動に移す。夫婦とは何か、「家」とは何か、妻が望んでいた言葉とは? 本当に騙したのは、妻か?夫か? やがて、読者も騙される狂乱の純愛。“家庭”にある闇奥。“独り”でいる孤絶。デビュー以来一貫して、「ひとが誰かと繋がること」を突き詰めてきた『悪人』『横道世之介』の作家・吉田修一が、かつてない強度で描く女の業火。踏み込んだ慓然たる愛のカタチ。

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