旅の窓/沢木 耕太郎(著)

『旅の窓』とは、「旅を続けていると、ぼんやり眼をやった風景のさらに向こうに、不意に私たちの内部の風景が見えてくることがある」と語る著者。アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸など81編の小さな物語が、心に静かに響く。マラケシュのホテルで見た「待つ女」、ローマで旅愁を覚えた終着駅、カトマンズで胸をしめつけられた裸電球――。旅のワンシーンをそっと切り取った抒情的な写真を1点ずつ81枚添えられており、印象的だ。沢木耕太郎「もうひとつの旅の本」。


0コメント

  • 1000 / 1000