南極風/笹本 稜平 (著)

ニュージーランドの名峰アスパイアリングで、5名が死亡する遭難事故が起きる。

悪天候のなか奇跡的に生還した、ツアー会社のガイド・森尾。

帰国した彼に、未必の故意による殺人の容疑がかかる。

これは冤罪目的の罠なのか―――。

この作品にはふたつのテーマがある。

ひとつは登山。

もうひとつは、逮捕、検察の取り調べを中心とする裁判。

ミステリーとしての内容はあまり踏み込んでいないが、遭難に至る経緯を全体の半分以上を使って詳細に描き、また裁判の過程を詳細に描く事によって、人としての生きざま、人生で大切なものを問う感動長編。

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