あしたの朝子/山口 恵以子 (著)

恋に破れた朝子は、実家の老舗旅館を出奔、新宿でウェイトレスをしながら声優を目指すも、ひょんなことから下町の鋏(はさみ)工場へ嫁ぐことに。舅との確執、夫の不倫、愛人との闘い、工員の心中騒動、降りかかる難題を乗り越えて、激動の昭和30年代を工場の盛衰とともにたくましく生き抜いた母を描いた著者初の自伝的小説は、銭湯、洗濯板、初めてのテレビ、東京オリンピック……失われた時間が愛おしくなる一冊。

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