ザ・ロード/コーマック・マッカーシー

父と子は「世界の終り」を旅する。人類最後の火をかかげ、絶望の道をひたすら南へ―。

アメリカの巨匠が世界の最期を幻視する。

ピュリッツァー賞に輝く全米ベストセラーの衝撃作。


お前は火を運ばなくちゃいけない。 ほんとうにあるの? 人間の存在を…


もし、核戦争で世界が破減したら・・・・。 

人間の存在を、ぎりぎりまで問い詰めて近未来小説です。

あの日、カルト同士の戦争によって世界が破壊する。

荒涼たる無機質の世界を、父と少年のふたりが南部を目指してどこまでも歩きます。

食料を求め寒さから逃れ、そして悪鬼のような人間たちと戦う、地獄のような日々。

それでも彼らはなぜ生きるのだろう。

目をそむけたくなる凄惨な場面。だが、ふたりの会話の美しさがすべてを浄化します。

父と子の究極の愛、人間への希望。

これは、大切なものを見失ってしまった現代への警鐘であり、人間への祈りに満ちたメルヘンです。


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