📚フィクション
「もしかして、別れようって言ってるの?」ごくふつうに恋愛をしていたはずなのに、いつかどこかで何かがねじ曲がって—―。「男と張り合おうとするな」醜女と呼ばれた亡き祖母、そして物書きを志した祖母の言葉の意味は何だったのだろう。和歌が心に芽生えた書く衝動を追い始めたとき、イラストレーターの仙太郎と夢見た穏やかな未来は、いびつに形を変えた。母の呪詛、恋人の抑圧、仕事の壁。すべてに抗いながら、もがきながら、それでも自分は切実に求めているのだ、何かを。自分だけの道を探しつづける彼女と私の物語。
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